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新海秀次さん

主要品目
作地面積9a(塩害のあった水田)+2ha

水田の塩害を「フルボパワー」で解消した新海秀次さんは、次にその高濃度フルボ酸を完熟堆肥作りに用いました。すると「腐食が進み、粒子の細かな土になるまでが早まりました」。さらに秋、これを施した田んぼで収穫したコシヒカリにも、明らかな違いが現れたそうです。「精米してみたら、くすみのない澄んだ米が育っていました」。調べてみると、米が本来持つバチルス菌(枯草菌)がほとんど検出されず、吸水させて数日が経ってもきれいなままだったのです。土壌の影響がはっきりと現れた米を見て、農業とは土作りであることを改めて確信した新海さんでした。

見た目のきれいなコシヒカリは、炊きたてのハリとツヤが一段と映え、冷めてからの美味しさもこれまで以上です。「うちの米は朝昼晩と毎日食べても飽きのこない美味しさが特徴」。湯気の立つ白米にはそそられますが、栄養価も高まっているため「本当は玄米で食べてほしい」と、新海さんは生産者の本音をもらします。米作り50年のベテラン農家が育てたコシヒカリは「新海さんのお米」という商品名で売られる人気商品。常連の消費者にはバージョンアップした美味しさが伝わっているはず。今年も新米が出るやいなや、瞬く間に売り切れてしまうことでしょう。

米作りで知られる新海さんは、畑も長年手がけてきました。そしてその圃場は今、孫の鈴木俊さんが引き継ぎ、「旬農場」というブランド名で祖父の意志を受け継いだ有機栽培による野菜や加工食品を生産・販売しています。もちろん「旬農場」の畑にも、新海さんが「フルボパワー」を用いて作った完熟堆肥が使われています。ただし、農業生産の手助けはそこまで。「口を出したいことはいろいろありますが、若いのが一人で頑張っているから好きなようにやらせて見守っています」。千葉県印旛郡栄町、白鳥が飛来する水田の周辺では新しい農業の風が吹いています。

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新海秀次さん

1942年生まれ。千葉県栄町で稲作を続けて半世紀。その間、除草剤を使わないさまざまな栽培法に取り組み、稲刈り後の水田に水を張ったままにする冬期湛水と深水管理、農地を耕さない不耕起栽培による米作り法を確立。農業行政への発言や農機具メーカーとの連携にも積極的で、米農家の国際競争力の向上にも力を尽くす。