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岡山県/合同会社 瀬戸内マルシェ

奥田忠司さん

主要品目桃/梨/イチゴ/そば/花卉
作地面積2.0ha

「バイオスティミュラント(BS)」と呼ばれる農業資材が欧州を中心に広まり、日本でも普及しつつあります。農業は長年、病害虫や雑草といった生物的ストレスの抑制に心血を注いできました。一方でBS資材は、気候や土壌を原因とする非生物的ストレスを抑えることを目的とし、その結果として植物が種の時点で持つ能力を最大限に引き出します。実は、日本の農家が古くから取り組んできた海藻や腐葉土、人糞を用いたり、ぼかし肥料を調合したりする作物栽培の伝統技術はBSに当たります。現代は、植物由来のフルボ酸がBS資材の代表として注目度を高めています。

岡山県倉敷市で「瀬戸内マルシェ」を主宰する奥田忠司さんは、国内でいち早くBS資材を活用した生産者の一人です。「農業生産物のブランド力アップや生産の高効率化をめざして、農薬や化学肥料に頼らないノウハウの蓄積に努めてきました。フルボ酸に着目したのも、その延長にあります」。今や奥田さんは、フルボ酸を他の資材を組み合わせて相乗効果を高める手法も開発しています。「化学合成された資材に頼る農業は、限界を迎えている。フルボ酸のような植物由来の資材による生産効率性の高い農業に切り替えなければいけない」と、強い使命感を持っています。

奥田さんは「フルボ酸は“世界の宝”」と語ります。気候変動や病害虫への耐性、植物が本来持つ免疫力や代謝を強め作物の生産性や品質を高めるため、世界では途上国の食糧問題、国内では農業の担い手不足などの解決につながるからです。「かつては希少で高額だったフルボ酸が、抽出技術が進歩して高濃度の製品が手ごろな価格で手に入るようになりました」。「しかし、まだ価値を知らない農家が多いのも事実。実際に使って効果を知る私は、その価値を広めることも役割だと思っています」。

profile
合同会社 瀬戸内マルシェ
代表社員
奥田忠司さん

1955年生まれ。岡山県倉敷市で奥田農園を開く。2013年には国外にも農作物の販路を開く合同会社瀬戸内マルシェを設立。現在は中小企業庁(ミラサポ)登録専門家として、ミネラル、アミノ酸、酵素、有機酸などを活用して植物が本来持つ力を引き出すバイオスティミュラントによる農法の講演・啓発活動にも取り組んでいる。